PS2版魔法先生ネギま!2時間目戦う乙女たち!麻帆良大運動会SP!(タイトル長いよ)とりあえず触った感想


 PS2ネギま!2が昨日発売されました。まだあまりプレイ出来ていないのですが、いそがしくなりかなりしばらく出来なそうなので、現時点での感想を。


【全体として】
一見前作とあまり変わっていないものの、やることやイベントががかなり増え、各キャラの出番が均一になった。前作以上に、データを引き継いでの複数回プレイを前提としていると思われます。各キャラ出番が増えたことで、前作よりキャラゲーとしての魅力も大幅アップ。序盤からでまくる美空は、原作からの一番の躍進キャラと言えるでしょう。順当に前作からパワーアップされているといえます。モーションが素晴らしい!


【前作不満点で改善されたところ】
メッセージ早送り機能が付きました。
戦闘は、魔法以外の攻撃手段を得たことでストレス軽減。


【前作不満点で改善されていないところ】
視点変更はあまり意味の無いズームのみ。これに関しては、背景のこっち側を作らない限りしょうがない。某無双系みたいにやけにうねった地形と濃すぎる霧でごまかしたりとかも合わないだろうし。
ロードの頻繁さ、3Aキャラ3人制限に関しては、PS2メモリの少なさが原因だと思われるので、根本的にプログラムをいじったり、テクスチャを解像度下げたり、ワラワラ感やモーションデータを減らすなどの処理やデータ軽減を行わない限り難しいと思われます。またはやはり無双のようにかなり近づかないとキャラ自体表示されないとか。



無双系(一応説明、真三国無双と戦国無双のことです)の話が出ていますが、これは無双系が悪いと言うのではなく、無双はアクションの気持ちよさがキモなのでそういう工夫をして操作性のストレスを感じさせないよう表示していると言うこと。ネギま!は遠くの背景やキャラまでモーションも含め全てを真面目に表示しているため、頻発する処理落ちも含め本体性能を上回る処理を行っているようです。しかし、それによる女子校感ともみくちゃ感が売りである以上、そこを削るよりはロードと処理落ちのほうを取ったと言うのは、本作ならば間違っていないと思います。
このシステムでストレスの無い正統続編作るのならば、次世代機性能が必要でしょう。が、キャラゲーは一番普及している本体で出すことに意味がある。「女子校体験アドベンチャー」としての正統な続編は、次世代機が普及したところでそこに出すのが正解かな。製作スタッフ側にも、PS2性能の壁で出来ていない要素とか有ると思いますし。
ただ、PS2で次作があるとしたら修学旅行っぽくはあるので、根本的にシステムから違うものにするべきだし、そうなるでしょう。


さて、買う価値ありかといわれれば、当然ありな訳で。キャラゲーとしては珍しい斬新な作りでネギま!世界を再現したPS2ネギま!1時間目ですが、今回増えた要素はあっても減った要素は(多分)なく、約半年という期間を考えれば十分すぎるパワーアップを遂げて帰ってきました。大量にやることはあるもののそれらを無理にこなさなくても進んでいくため(当然一部の目的は厳しくなるけど)、自分のペースで楽しんでいけば良いと思います。やたらと下着シーンを強調されてしまう本作ですが、それ以上に良く出来たゲーム部分があるからこそ話題にもなっているわけで、ぜひ一度ネギま!ファン以外にもゲームとして触ってみて欲しい作品だと思います。


現在の斬新さよりも安定した企画を求められる日本のゲームソフト業界ですが、売り上げがはじめからある程度見込めるキャラゲーで斬新な試みを試すというのは、キャラゲーにゲーム性を求めない向きもあるでしょうが、決して間違った方向性ではないと思います。まあ、題材がネギま!だからこそ実現できた企画だとは思いますが。